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シャドーイングのやり方と効果|発音とリズムを変える練習法
著者:潮田 豊幸。シンガポール在住。日々の仕事はすべて英語です。Mentogram School of Finance の Program Director 兼 Founding Partner(授業はすべて英語、学位授与は Woolf)、フラクショナルCFO、エンジェル投資。ネイティブではない立場で、英語で20年以上グローバルの実務に携わってきました。米国公認会計士(USCPA)、INSEAD Global Executive MBA。 経歴・登壇の実績 ›
シャドーイングとは、聞こえてくる英語音声に1〜2語遅れて影(shadow)のようについていき、同じように発声する練習法です。もともと通訳者の訓練法として使われてきたもので、リスニングと発音・リズムを同時に鍛えられる、社会人にとって最も費用対効果の高い練習のひとつです。
一方で「シャドーイングは意味ない」という声もあります。結論から言えば、意味がないのはやり方が間違っているときです。この記事で正しい手順を紹介します。
シャドーイングの効果
- リスニング力:自分で発音できる音は聞き取れるようになります。音の連結や弱形(and が n になるなど)を体で覚えるため、「知っている単語なのに聞き取れない」が減ります。
- 発音とリズム:英語特有の強弱リズムを、理屈ではなく身体で再現する練習になります。日本人の英語の最大の課題である平坦なリズムに、最も直接効きます。
- スピーキングの瞬発力:英語の音とかたまり(チャンク)が口に馴染むので、話すときに口が回るようになります。
正しいやり方:5ステップ
- 教材を選ぶ(30秒〜1分の短い音声):スクリプト(原稿)つきで、自分のレベルより少し易しいものを選びます。7割くらい聞き取れる素材が最適です。
- まず内容を理解する:スクリプトを読み、意味と知らない単語を確認します。意味のわからない音声を追いかけても効果は出ません。
- オーバーラッピング(慣らし):スクリプトを見ながら、音声と同時に読み上げます。2〜3回。口を音声のスピードに慣らします。
- シャドーイング本番:スクリプトを閉じ、音声だけを頼りに1〜2語遅れてついていきます。ついていけなくても止めずに、5〜10回繰り返します。個々の単語の正確さより、強弱とリズムの再現を優先してください。
- 録音してチェック:自分のシャドーイングを録音し、元音声と聞き比べます。リズムが平坦になっている箇所が、あなたの伸びしろです。
「シャドーイングは意味ない」と言われる理由
効果が出ない人には、共通する失敗パターンがあります。
| 失敗パターン | 直し方 |
|---|---|
| 意味を理解しないまま音だけ追う | 先にスクリプトで内容を理解する(ステップ2) |
| 難しすぎる教材を使う | 7割聞き取れる易しめの素材に変える |
| もごもご小声でやる | 実際に話すときの声量で。リズムの練習にならない |
| 毎回違う教材で1回ずつ | 同じ素材を5〜10回。反復してこそ体に入る |
| 1回60分やって3日でやめる | 1日10分を2週間。頻度がすべて |
社会人向けの教材選び
教材は「自分が話す場面に近い英語」を選ぶと、練習がそのまま仕事に転移します。ビジネス系のポッドキャスト、TEDの短いスピーチ、自社業界のプレゼン動画などが良い素材です。再生速度を0.75倍に落とせるアプリやプレイヤーを使えば、難しい素材も練習台にできます。
なお、シャドーイングはリズムと音の練習です。どの音を優先して直すべきかという全体戦略は、日本人の英語が通じない理由と大人からの英語発音矯正で説明しています。
まとめ
- シャドーイングはリスニングと発音・リズムを同時に鍛える、社会人に最適の練習法。
- 手順は、易しい教材 → 内容理解 → オーバーラッピング → シャドーイング反復 → 録音チェック。
- 「意味ない」のはやり方の問題。理解してから、易しい素材を、声を出して、反復する。
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