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外資系で「英語がつらい」あなたへ|グローバル金融の現場で学んだこと

2026年7月31日 · 潮田 豊幸(World Finance Edu)
著者:潮田 豊幸。シンガポール在住。日々の仕事はすべて英語です。Mentogram School of Finance の Program Director 兼 Founding Partner(授業はすべて英語、学位授与は Woolf)、フラクショナルCFO、エンジェル投資。ネイティブではない立場で、英語で20年以上グローバルの実務に携わってきました。米国公認会計士(USCPA)、INSEAD Global Executive MBA。 経歴・登壇の実績 ›

外資系に入ったが英語の会議についていけない。駐在して数年経つのに英語が伸びている実感がない。発言の少なさで「意見がない人」だと思われている気がする。この記事は、そういう悩みを持つ方に向けて書いています。

私はシンガポールを拠点に、グローバル金融の現場で非ネイティブとして英語で仕事をしてきました。その経験から言えるのは、この悩みの解決策は「英語力を上げること」だけではないということです。

まず知ってほしいこと:評価されているのは英語ではない

グローバルの職場で評価されるのは、突き詰めれば「この人は価値を出しているか」です。英語はその価値を運ぶ道具にすぎません。実際、文法の完璧さで昇進した人を私は見たことがありません。一方で、なまりの強い英語のまま、明確な意見と数字で信頼を勝ち取っていく非ネイティブの同僚は何人も見てきました。

ただし、道具である以上「伝わらない」と価値も伝わりません。問題を分解すると、多くの場合、英語力そのものではなく次の2つに原因があります。

現場で効く5つの戦略

1. 会議は「準備」で取り返す

非ネイティブの最大の武器は準備です。アジェンダを事前に読み、自分が話すべきポイントを3つ、英語で用意しておく。会議の冒頭3分以内に一度発言しておくと、心理的なハードルが劇的に下がり、その後の議論にも入りやすくなります。即興で戦わず、準備で戦ってください。

2. 「聞き取れない」は構造で補う

英語の会議が聞き取れない原因の多くは、単語力ではなく、議論の構造を見失うことです。「今は何の論点か」「誰が賛成で誰が反対か」を追うことに集中し、細部を聞き逃しても要点を見失わないようにします。聞き返すときは "Sorry, could you repeat that?" よりも "Just to confirm, are we saying that...?" と自分の理解を提示するほうが、確認しながら議論に貢献できます。

3. 短く、結論から話す

長い文を正確に話そうとするほど、文法に意識が向いて崩れます。結論を先に、1文を短く。"I disagree. Two reasons." のような話し方は、ネイティブの長い議論より強く聞こえることさえあります。これは英語力ではなく話し方の設計の問題です。

4. 発音は「印象」に投資する

発音矯正の目的をネイティブ化ではなく印象改善に置き換えると、やるべきことが明確になります。単語のストレス位置と文のリズムを整えるだけで、「聞き取りやすい、自信がありそうだ」という印象に変わります。具体的な優先順位は日本人の英語が通じない理由で解説しています。

5. 自分の土俵をつくる

数字、専門領域、日本市場の知見。あなたにしか出せない価値がある領域では、多少英語が不完全でも皆が耳を傾けます。「英語で勝つ」のではなく「自分の強みを英語で運ぶ」と考え方を変えると、仕事はずっと楽になります。

駐在しても英語が伸びない、について

「海外にいれば自然に英語が伸びる」は、残念ながら大人には当てはまりません。仕事のパターンが固まると、使う英語も固定されるからです。駐在中に伸びる人は、例外なく意図的な練習(録音、シャドーイング、表現のストック)を足しています。環境は練習の機会をくれますが、練習の代わりにはなりません。1日10分でもシャドーイングのような意図的な練習を足すことをおすすめします。

まとめ

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潮田豊幸
潮田 豊幸(Toyoyuki Ushioda)
World Finance Edu 代表(シンガポール)。
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